Home > 特集記事 > いま注目の資格 vol.2
いま注目の資格 Vol.2
〜 シスコと LPIC の両資格を取得して、頼られるインフラ系エンジニアに 〜
インターネットは、今や私達の生活を支えるインフラの1つです。Web サイトをはじめ、メール、メッセンジャー、IP 電話などのコミュニケーションや、音楽・映像などのマルチメディアに、インターネットを通したサービスが一般的に利用されています。このようなインターネットをベースにしたサービスにさまざまな技術が使われるため、その開発やサポートの現場では幅広い分野に精通した IT エンジニアが求められています。今回は、IT エンジニアの中でも、ネットワークやサーバ、OS、セキュリティといった、ビジネスの基盤となる設備を担う 「インフラ系エンジニア」 のケースをテーマに、さまざまな企業からお話を伺います。
|
第 2 回は、Linux OS 資格として企業から最も高い評価を受けている、Linux 技術者認定試験 (LPIC) の技術者認定制度について、Linux Professional Institute Japan (LPI-Japan) 理事長 成井 弦 氏からお話を伺いました。みなさまのキャリアパスの候補にご検討ください。 |
LPIC = 即戦力の証明
ピアソンVUE (以下、VUE):LPI の活動と、技術者認定制度を創設された経緯について教えてください。
LPI-Japan 成井 弦 氏 (以下、成井氏): LPI (Linux Professional Institute) は、Linux 技術者認定を中立公正な立場で行うため、特定非営利活動法人 (NPO) として運営され、LPI に賛同する企業や団体からの寄付金により設立されました。
LPI-Japan は、LPIC を日本で普及させ、日本における Linux 技術者の育成、さらには Linux ビジネスの促進に寄与する活動を展開しています。
LPI が実施する Linux 技術者認定試験が LPIC (Linux Professional Institute Certification) です。
認定試験をたちあげた2000年当時、世の中の OS (オペレーティングシステム) はクローズドソース、つまりどういう風に作られているのかわからないようになっていました。エンジニアは、アプリケーションを動作させるプラットフォーム、OS にあわせてアプリケーションソフトを開発します。アプリケーションソフトが多様化し複雑化すると、OS をカスタマイズしなければ(動作を)実現できなくなります。そこで当時唯一中身が公開 (オープンソース) されていてカスタマイズ可能な Linux に注目し、将来有望な Linux を日本に浸透させるためにLinux の認定資格制度を日本に設け、たくさんの技術者に Linux を勉強してもらいたいとの思いで LPI-Japan を立ち上げました。
2000年に Linux の一般知識を証明するレベル1、2001年に OS のチューニングやファイル管理・セキュリティ管理・トラブルシューティング能力を証明するレベル2、2006年にエキスパートとしての能力を証明するレベル3を開始しました。おかげさまで、現在では世界150カ国以上で実施され、国内では LPIC 国内受験者数が11万6千人を突破し、認定者数も約4万人になりました。この数字は、中立系の IT 認定の中では情報処理試験についで2番目となっています。 |
LPIC 認定制度
VUE: LPIC の認定制度と試験について教えてください。
成井 氏:3つのレベルを設定して LPIC を実施しています。
レベル1は、Linux の基本的なシステム管理技術力を証明します。試験は 101 と 102 の2つに分かれています。両試験に合格すると、レベル1に認定されます。サーバの構築や運用を行うエンジニアが取得されるケースがとても多いです。
レベル2は、Linux の応用管理、ネットワーク管理、システム構築技術力を証明します。試験は 201 と 202 に分かれています。レベル1に認定された方が両試験に合格すると、レベル2に認定されます。レベル2では OS の中核、カーネルについても出題されるので、認定された方は Linux のチューニングやトラブルシューティングなどの高度な技術を証明することができます。
レベル3には、Core の 301 と、Speciality の 302 Mixed Environment、303 Security があります。レベル2に認定された方が 301 に合格すると、レベル3 Core に認定されます。Core に認定された方が 302 や303 に合格すると、それぞれのレベル3 Speciality に認定されます。 301 Core では、システム全体のアーキテクチャや Linux とディレクトリによる認証システムの構築、システムのキャパシティプランニングについて出題されます。302 Mixed Environment では、Linux、UNIX、Windowsの混在環境でのシステム構築能力が問われます。こういう混在環境は、現場でも非常によくあるケースです。303 Security では、今日の企業の重要課題である暗号化、アクセス制御、アプリケーションやネットワークセキュリティなどのセキュリティ知識が出題されます。
どのレベルにおいても広範囲に出題されますので、受験者は受験対策の過程で体系的に学習することができます。また、自分の知識が偏っていないかを確認するためにも有効な試験です。
VUE: 試験の出題は、どのような形式で行われますか。
成井 氏:試験では、選択問題のほかに、記述形式を取り入れています。資格取得が即戦力を証明できるように、試験は SI 企業や NI 企業からいただく現場からのニーズを反映させています。試験合格者が現場で本当に活躍できることを証明できるように、今後も LPIC の価値向上に努めてまいります。
|
|
Linux を習得するメリット
VUE: Linux を習得する強みは何ですか。
成井 氏:時代の流れにのるためには欠かせないと思います。たとえば、Google や Yahoo、スマートフォン用サービス、オンラインゲームなどのインターネットサービスは、できあいの OS で動作しているのではなく、最適化された OS の上で提供されています。その理由は、機能面だけでなく、大規模なユーザにも対応できるスケーラビリティ (拡張性) と、安価に実現可能な冗長性が必要なためです。このようなインターネットサービス提供のプラットフォームに、カスタマイズが可能なオープンソース OS、Linux は使われています。今回のテーマのように、Linux の知識のほかにシスコ技術者認定を持っていれば、Linux サーバとシスコ製品を使ってインターネットサービスを提供するためのインフラを構築・運用ができることを証明できますので、インターネットサービスが伸びている今、とても大きな強みになると思います。
また、Linux を勉強するときに学ぶことができる 「オープンソース」 の考え方や価値観は、いろいろな場面で活用できます。
オープンソースとは
「開発コミュニティを中心に置いてプログラム開発を促進するために、ソース・コードを公開する」 という開発手法 (考え方) のことである。すなわち、そのコミュニティに属する (不特定多数の) 開発者が、円滑に作業を進めるためのものです。
(「日経 IT アーキテクト」 http://www.itarchitect.jp/beginners/-/11250.html より引用)
わたしは 「従来は秘密にしておいたほうがよいとされる情報を、公 (オープン) にするほうがよいとされるような動き」 のことを、IT 業界に限定せずにオープンソース運動と論じています。たとえば、病院で実施されているセカンドオピニオンでは、これまで秘密にされてきたカルテが 「オープンソース」 化されています。このようなIT業界以外のパラダイムシフトも、LPIの認定者になることによって、より理解が容易になると思います。 |
エンジニアにお奨めするLPIC
VUE:どのような方が受験されていますか。
成井 氏:LPICは、サーバやネットワークなどのシステム構築、運用、トラブルシューティング担当者や、プログラム開発者がキャリアアップの目的で受験される方がとても多いです。また、文系出身者やPC の知識を持っていない方でも、LPIC 資格を取得したことで、キャリアチェンジに成功された事例も多数あります。
リンクをクリックして、キャリアアップ、キャリアチェンジに成功された方たちの生の声をご視聴ください。< 女性のキャリアアップ応援キャンペーン >
これからは、一流の IT 技術者の条件として、幅広い分野で使用されている、LPICをお奨めします。また、オープンソースのムーブメントが IT 業界のみならず、さまざまな分野で大きなパラダイムシフトをおこしています。LPIC を受けていただくと、今まで以上にオープンソースのムーブメントや価値観を理解できるようになると思います。そして、このムーブメントに参加いただくことを、これからの日本のエンジニアに期待しています。
|
LPIC にぜひチャレンジしてください
IT に関して未経験でも、動機だけで資格を取得されている方は大勢います。いまエンジニア不足が言われていますが、システムやインフラに関する知識と技術を持つ人材は、特に不足しています。
現在システム関連業務に携わっているエンジニアのキャリアアップに。また、これから何をしようか迷っている方のキャリアチェンジに。仕事に直結する LPIC に、ぜひチャレンジしてください。
LPI-Japan の Web サイトでは、今日ご紹介した認定資格や認定試験についての情報を掲載しております。詳しくは こちら をご参照ください。 |
|